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東京大学医学部附属病院リハビリテーション科・部:研究内容ページ
研究紹介
リハビリテーション科・部で行っている研究の方針と内容をご紹介します

研究内容

東京大学医学部附属病院リハビリテーション科・部および大学院医学系研究科・リハビリテーション医学分野では、リハビリテーション医学・医療に関する幅広い研究を行っています。研究活動には、大学院医学系研究科に所属する大学院生や研究生のみならず、リハビリテーション科・部に所属する医師、関連職種の多くも診療を行いながら携わっています。また、多くの学問領域と関係を持つリハビリテーション医学という特徴を生かし、様々な組織と共同研究を行っています。共同研究のパートナーは院内他科にとどまらず、大学内他学部、大学外の研究施設、他の大学病院や専門病院に及んでいます。
ここでは現在も進行中の主な研究内容のうち、英文での成果が出ているものを中心にご紹介します。最近の成果の全体像は「研究業績」を参照して下さい。研究に興味のある方は、医療スタッフの他、大学院生、研究員などの形で受け入れる用意がありますので、リハビリテーション科・部メールアドレス(todaireh-acd@umin.ac.jp)まで是非御連絡下さい。

運動器疾患の動作に関する研究

変形性関節症、脊柱変形、四肢切断などでは、局所性の病変が歩行を含む全身の動作に影響を及ぼします。われわれは三次元動作解析によりこれらの動作を分析し、リハビリテーション治療(義肢装具治療を含む)の効果判定にも用いています。一部の研究は東京大学スポーツ先端科学研究拠点の研究の一部として行っています。

先天性四肢形成不全の包括的治療およびリハビリテーションに関する研究

2013年にリハビリテーション科の専門外来として設立した「四肢形成不全外来」では、リハビリテーション科医、理学療法士、作業療法士、義肢装具士がチームを作って診療に当たっており、さらに院内関連診療科、院外の肢体不自由児施設や研究者とも連携しています。義肢装具治療や機能再建手術と、関係する理学療法・作業療法について、評価、認知、動作などの面から研究を進めています。

先天性無痛症の下肢障害に関する研究

厚生労働省難治性疾患等政策研究事業として、先天性無痛症(先天性無痛無汗症を含む)の臨床研究に長年関わっています。先天性無痛症の患者さんは、特に下肢の骨折・脱臼を生じやすく、しかもそれに気づかないことがあり、関節変形(Charcot関節)につながることが多くあります。今までに国内の患者数調査、骨関節障害に関する疫学調査、患者さんの歩行の特徴の研究などを行ってきており、障害の予防策を検討しています。

骨系統疾患のリハビリテーション・長期予後に関する研究

骨系統疾患は全身の骨・軟骨の形成・成長に異常を示す疾患群で、300種類以上が知られています。代表的な症状には、低身長、関節障害、易骨折性があります。われわれは、軟骨無形成症、先天性脊椎骨端異形成症、骨形成不全症といった比較的頻度の高い疾患から、よりまれな疾患まで、リハビリテーションアプローチ、成人後の管理や社会参加について臨床研究を行っています。

進行性骨化性線維異形成症の病態・治療・ケアに関する研究

進行性骨化性線維異形成は全身の筋肉内に進行性に骨化を生じ、四肢体幹の変形・拘縮が生じる希少難病です。われわれは厚生労働省難治性疾患等政策研究事業の研究班として多施設共同で、国内患者の把握、指定難病の基準作り、早期診断のためのX線所見検討、患者さんのADL・QOL調査などを行ってきました。現在は治療薬の治験にも参加し、総合的に治療・ケアに関わっています。

血友病性関節症に対するリハビリテーションアプローチに関する研究

血友病は適切な止血管理を継続しないと繰り返す関節出血により関節症を引き起こします。関節症の進行予防、機能改善のための保存的治療では、理学療法、装具療法が重要な位置を占めています。われわれは他施設と共同で、様々な運動療法の効果やスポーツ活動への参加の意義について研究しています。

摂食嚥下障害と誤嚥性肺炎に関する研究

周術期を含め様々な病態で生じる誤嚥性肺炎は、急性期の患者の機能予後のみならず生命予後を低下させます。われわれは関連診療科や他施設と共同で、特に急性期病院として摂食嚥下障害を適切に管理し、誤嚥性肺炎を予防するための研究を行っています。

頭頸部がん化学放射線療法に対する予防的摂食嚥下リハビリテーション

 頭頸部癌に対する化学放射線治療(Chemo-radiation therapy; CRT)後の深刻な合併症の一つに嚥下障害があります。
 CRT後の嚥下障害を予防するために、治療開始前からのリハビリテーション訓練が世界的に推奨されていることを受けて、当院では2016年より耳鼻咽喉科にて頭頸部癌に対するCRTを受ける患者さんへの予防的リハビリテーション介入を行っています。
 患者さんがリハビリテーションプログラムを遂行していくためには患者アドヒアランス向上が非常に重要になります。十分な訓練効果を得るために、自主トレーニング継続を支援する方策の一つとして、行動変容手法(Govender, 2017)を応用した患者指導用Handbookを作成し、2020年より使用を開始しています。


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悪性腫瘍の骨転移患者のADLやQOLに関する研究

悪性腫瘍の骨転移を生じると、患者のADL・QOLが著しく損なわれることがあります。われわれは、リハビリテーション科が介入を行った骨転移患者のADL・QOLについて質問紙等を用いて調査し、どの様な患者でADL・QOLが損なわれるか、また、どうすれば効果的なリハビリテーション介入が行えるか、について研究を行っています。

DPCデータを用いたリハビリテーションに関する研究

DPCデータは国内における代表的なビッグデータであり、その解析によりリハビリテーションに関係する多くの情報を得ることができます。われわれは東京大学大学院医学系研究科・公共健康医学専攻臨床疫学・経済学分野(康永秀生教授)の指導を受け、ギラン・バレー症候群、COPD、市中肺炎に対するリハビリテーションの効果や下肢切断の予後予測因子を明らかにしてきており、現在も研究を続けています。

神経再生医療におけるリハビリテーションの研究

神経再生医療におけるリハビリテーション

今後、神経再生治療薬が上市されるにあたり、機能改善効果を高める適切なリハビリテーションの方法を開発。

リンク http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1641423

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リハビリテーション科・部 TEL: 03-3815-5411(内線 34265)  FAX:03-5800-9028
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